毎月3,000円の積立投資をウリにしている広告や本をよく見かけますね。
毎月3,000円の積立投資を始めると資産形成できるというものです。
本当に3,000円の積立投資をすれば資産を形成できるのでしょうか?
毎月3,000円の積立投資の効果を検証してみよう!
目 次 1.月3,000円の積立貯金でいくらの資産ができる? 2.月3,000円を利回り3%で積立投資するといくらの資産ができる? 3.月3,000円を外国株式の投資信託に積立投資してたらどうなった? 4.老後の資産をつくるには月3,000円の積立投資にプラスアルファが必要! |
月3,000円の積立貯金でいくらの資産ができる?
積立預金は、毎月一定額を積み立てて預金することで、なじみがある人が多いですね。
給与天引きや銀行口座自動振替などを利用すると、手をわずらわすことなく、楽に確実に預金できます。
銀行預金にも利子はつきますが、長いことの超低金利で、すずめの涙より少ない利子しかつきません。
現在のゆうちょ銀行の定期預金の金利は0.01%、普通預金利は0.001%。
月3,000円の積立貯蓄を10年・20年・30年続けた資産額
月3,000円の積立預金を続けた時の資産額は、下の表のようになります。
金利は、今後の予想は難しいですが年利0.01%とました。利子には税金がかかるが、試算では省略。
10年間の積立で、36万円
20年間の積立で、72万円
30年間の積立で、108万円
利子はつかないに等しいです。
30年たっても108万円の資産しか作れず、老後資金としては少なすぎです。
老後に必要な資産については、コチラ ➡ 老後に必要なお金はいくら?
月3,000円を利回り3%で積立投資するといくらの資産ができる?
次は、積立投資の場合です。
月3,000円は同じですが、銀行預金ではなく投資にまわします。
積立額が3,000円では、投資信託が適当です。。
投資なので、将来の利回りはわかりませんが、低めの3%として試算します。
月3,000円の利回り3%の積立投資を10年・20年・30年続けた資産額
月3,000円を年利3%の投資信託に積立投資を続けた時の資産額は、下の表のようになります。
10年間の積立で、42万円(預金よりプラス6万円)
20年間の積立で、98万円(預金よりプラス26万円)
30年間の積立で、174万円(預金よりプラス66万円)
積立預金より、資産運用の効果が大きく、お金を増やすことができます。
でも30年たっても174万円の資産では、老後資金としては同じく少なすぎます。
月3,000円を外国株式の投資信託に積立投資してたらどうなった?
積立投資の試算をするときに、利回りを想定して試算しましたが、経験がないと3%とか5%とかではピンときません。
そこで実績を使って試算してみます。
18年前からデータがある外国株式の投資信託の実績を使って、月3,000円の積立投資の投資実績を試算してみました。
使用したのは、
銘柄:ステート・ストリート外国株式インデックス・オープン
種類:インデックス投資信託
ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース) 日本を除く世界の主要先進国の株式で構成される株価指数
月3,000円を外国株の投資信託に積立投資したときの資産額
10年間の積立で、30万円(預金よりマイナス6万円)
18年間の積立で、118万円(預金よりプラス53万円)
10年間では、預金を下回り元本割れしています。これは2009年ごろは、リーマンショックで投資信託の基準価額が大きく下がったからです。
積立投資の特性として、基準価額が下がると同じ購入額で多くの口数を購入できるので、平均取得価額を下げることが出来ます。
その後基準価額が戻ると、資産が大きく増えます。
積立投資について詳しくは、コチラ ➡ 積立投資
積立預金と積立投資をグラフで比較
グラフにすると分かりやすくなります。
将来は過去の延長ではないが参考になります。実際の投資信託に投資しても3%の利回り、あるいはそれ以上の利回りを得る可能性は十分あります。
でもやはり30年たっても月3,000円の積立では、老後資金としては少なすぎです。
老後資金をつくるには月3,000円の積立投資にプラスアルファが必要!
月3,000円の積立投資だけでは、老後の資金にはものたりません。
ではどうすればいいのか?
月3,000円の積立投資は投資スタートには適しているが、資産をつくるにはプラスアルファの実施が必要です。
投資額を増やす
最初は3,000円から積立投資を始めても、すこしずつ積立額を増やすことで、将来の資産を多くすることが可能になります。
積立額を増やすには、日常生活での余剰資金を増やすことが必要です。
収入を増やすこと、そして支出を減らすことの工夫を始めましょう。
より多くの余剰資金を捻出できるようになると、資産が増えるのも加速されます。
支出を減らすヒントについては、コチラ ➡ 家計の支出削減の手順
いろいろ考えるにもまず慣れること
積立投資は、毎月定額を購入するドルコスト平均法を利用したものです。
株価や債券価格は、景気や国際情勢の影響で上下しますが、下がった時に多く買うと平均取得価格を下げることが出来ます。
あるいは、先進国株式、新興国株式、先進国債権、新興国債券、国内株式、国内債券、不動産、商品などの資産を組合せて、相乗効果を期待することもできます。
いずれにしても、まず資産運用に慣れることが必要です。
投資にはリスクもあり、長期に渡る運用ですので、しっかり慣れてから徐々に投資額を増やすことが大切です。
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