ウォーレン・バフェットは、言わずと知れた世界一の投資家で、フォーブス長者番付上位の常連で、米国上場企業バークシャー・ハザウェイの経営者です。
投資によって一代で莫大な財産を築いたというだけでなく、大富豪でありながら質素な生活の中で、強欲とは一線を画し、利益の社会還元、投資・経営に取り組む姿勢や人間性は、業界や年代を超えた多くの人々からオマハの賢人として尊ばれています。
世界的に有名なバフェットですから、バフェットに関する本がいくつも出版されています。
目 次 1.お気に入りのバフェットのことば ・「他人が貪欲になっている時は恐る恐る、周りが怖がっている時は貪欲に」 ・「ビジネスの世界で最も危険な言葉は、”他の誰もがやっている”です。」 ・「特に辛抱強さや冷静さは、知能指数より重要かもしれない」 ・「胴元にとってよいことは、顧客にとってよいことではない。」 2.バフェットに関する本の紹介 |
それらの中から管理人が個人的に気に入っていることばを、コメントつけて紹介します。
投資の戦略を立てたり、迷ったときの一助に。
「他人が貪欲になっている時は恐る恐る、周りが怖がっている時は貪欲に」
他人が貪欲になっている時、つまりは株価が上昇して、市場が絶頂期である時は慎重に行動する。逆に株価が下落して、市場が落胆している時に大胆に買いに動く。
つまりこれは群衆と逆の行動をとるということです。また安く買って、高く売るという理に適った行動でもあります。
言葉だけ見ると当たり前、と思われるかもしれませんが、ある程度経験を積まなければなかなか実行できません。
市場の絶頂期では、
株価更新のニュースが頻繁に流れ、
株で儲かった人の話が報道され、
株に全く興味のなかった人が株の話を始めます。
多くのバブルがこの状態です。
また市場が落胆している時には、
株価下落のニュースが毎日流れ、
アナリストなどが市場がいかに悪い状況かを説明し始めます。
リーマンショックやユーロ危機などです。
このような状況下において、群衆と逆の行動をとることは、分かっていても容易ではありません。
このような状況下にこそ、バフェットのこのことばが後押しになります。
投資経験を積んでゆくと、群衆と異なる売買をすることにだんだん満足感を得るようになります。
「ビジネスの世界で最も危険な言葉は、”他の誰もがやっている”です。」
「皆がやっている」ということを、自分の判断の基準にするのは愚かであるということです。
他社が問題含みの行動をしているから、自社も行ってよいという訳ではない、という場で発言されたようです。
企業では同業他社の動向を逐一気にしています。よく言うと切磋琢磨、悪く言うと横並びです。
家庭でもよくこの状況はあります。友達のほとんどが行っているので自分もしたい。まわりのほとんどの人が持っているから自分も買いたい。
皆が買っている銘柄、皆が買っているタイミングを、自分の判断基準にするのは危険です。
「特に辛抱強さや冷静さは、知能指数より重要かもしれない」
バフェットは投資で勝つための必要な能力を
・会計などの知識
・ある程度の情熱
・辛抱強さ
・冷静さ
と4つあげています。
辛抱強さと冷静さが特に重要だと。
株式市場は時に集団ヒステリーに襲われ、上昇(バブル)や暴落をおこします。
その時に集団に感化され、一緒に愚かな行動をとるか、自分の判断に忠実になれるかで投資の成果は大きく異なるということです。
個人的には、辛抱強さと冷静さを身につけるには、ルールや基準作りとその投資の実践がよいと思います。
またバフェットは次のようにも言っています。「少額でいいから投資をしてください。本を読むだけではダメです。」
「胴元にとってよいことは、顧客にとってよいことではない。」
バフェットは、若いころ父親の経営する証券会社で働いていましたが、そこで顧客の利益と自分の利益が相反することに悩んでいたそうです。
つまり、証券会社は顧客が売買を繰り返すことで利益を得ますが、それは顧客にとって良いことにはならないからです。
その後バフェットは、自分で投資組合を設立し、顧客のための資産運用をする立場に転じています。
この考え方は日常生活のいろいろな場面で役立つと思います。
よくあるのが住宅ローンの相談相手です。住宅ローンの相談相手として、不動産販売業者や銀行を選んでいる人が多いです。
不動産販売業者も銀行も、住宅が売れると利益を得る訳ですから、買主と利益が相反します。
売り付けたい人に相談すればリスクなどは過少評価されます。銀行が手配するフィナンシャル・プランナーも同様です。
取引相手が何をもって利益を得るかを考える習慣を身につける事は重要だと思います。
バフェットに関する本の紹介
管理人は投資を初めバフェットの事を知り、その当時書店や図書館のバフェットに関する本を片っ端から読みました。
実際バフェット本人の著書はなく、近い人やインタビューをもとにしたものですが、それらからだけでも多くの事を学ぶことが出来ます。
資産運用や取組姿勢について試行錯誤を繰り返す上で、肝に銘じておきたいことがたくさんあります。
参考までに読んだ本をピックアップし、簡単なコメントも付けました。
①「バフェット投資の真髄」
ロバート・G・ハグストローム著
バリュー投資について、ちょっと古い
②「株で富を築くバフェットの法則」
ロバート・G・ハグストローム著
バリュー投資について、①の新版、投資の考え方に役立つ
③「ウォーレン・バフェット自分を信じるものが勝つ」
ジャネット・ロウ著
バフェット記、人となりや姿勢が分かる
④「ビジネスは人なり投資は価値なり」
ロジャー・ローウェンスタイン
バフェット記、人となりや姿勢が分かる
⑤「バフェット」
牧野 洋著
バフェット記、人となりや姿勢が分かる
⑥「バフェット入門」
三原敦雄著
バリュー投資、内容がうすい
⑦「ウォーレン・バフェット成功の名語録」
桑原晃弥著
ダイジェスト、初めて読むのによい
以下は、バフェットが師と仰ぐ投資家ベンジャミン・グレアムの本
⑧「賢明なる投資家」
ベンジャミン・グレアム著
バリュー投資が分かる、財務諸表が読めないと理解できない
⑨「証券投資」
ベンジャミン・グレアム著
本が厚く、難しい
⑤⑦ぐらいが読みやすいと思います。
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