米国市場上場のETFは、海外分散投資を行うために低コストで、米ドル建てで、効率的に投資するためにもっとも有効な投資対象です。
しかし米国市場上場のETFは、ETNも含むと1,500銘柄以上あり、今なお増えています。
これだけの中から、実際に投資する対象のETFを決めるのはひと苦労です。
しかし長期運用を行うためには、あとあと困らないように、事前にしっかりした調査をしておくことが大事です。
そこで役立つのが、米国Morningstar社のサイトです。
目 次 1.米国Morningstarについて 2.米国市場にはどんなETF銘柄があるか一覧を見る 3.各銘柄の個別情報を調べる |
マネックス証券やSBI証券などの日本国内の証券会社も米国市場のETFをドル建てで取引できますが、取り扱い銘柄は全銘柄の一部(12%程度)に限定されます。
米国市場上場のETF銘柄は、米国の証券会社であるインタラクティブ・ブローカーズやファーストレード証券を使うと安い取引手数料で全銘柄を取引することができます。
ETF銘柄の調査は、Morningstarのサイトで行い、売買はインタラクティブブローカーズやファーストレード証券で行うのがベターと思います。
英文表記なので、できるだけシンプルなサイトであることも重要です。
米国Morningstarについて
Morningstar, Inc.が運営するサイト( http://www.morningstar.com/ )を使うと、米国市場のETFを調べるのに便利です。
Morningstar, Inc.は、本社をアメリカのシカゴにおく、NASDAQ上場の投資リサーチ会社です。
Morningstarのサイトでの米国市場上場ETFの調査方法を、次に記載します。
米国市場にはどんなETF銘柄があるか一覧を見る
ETFの投資対象を見つける作業において、銘柄名やティッカーが事前に分かっている場合もありますが、多くはそうではありません。
先進国株や新興国株、先進国債権など性格の異なる資産を組入れたポートフォリオを計画して、銘柄を選定します。
つまり資産の種類を先に決めて、そのあと銘柄を選択するステップを踏みます。
その時にこのページが役に立ちます。
まずMorningstarのサイトのトップページから、
[ETFs]のタブをクリック、
そして[ETF Returns]をクリック
そして[Show Complete List Data]をクリック、
[Category]をクリックすると
ETFがカテゴリーごとに並び替えられ表示されます。
同じ種類の銘柄が並ぶので、その中から銘柄を選ぶことができます。
カテゴリーの代表的な例として、
米国のS&P500指数やダウ平均は、
Large Blend
新興国の株式は、
Diversified Emerging Mkts
先進国の社債は、
Corporate Bond
新興国の債券は、
Emerging Markets Bond
Reitは、
Real Estate
株式のレバレッジは、
Trading–Leveraged Equity
などです。
各銘柄の個別情報を調べる
選んだ銘柄の詳細情報の調査方法を、次に記載します。
上部の[Quoto]にティッカーを入力します。
例ではSPYの情報を表示しています。
このページではETFの概要が表示されます。
現在値などの情報に加え、
12-Mo. Yield(12ヵ月の分配金利回り)
Expenses(経費率)が表示されています。
ETFの分配金情報やコスト情報は、比較して銘柄選定する上でとても重要です。
銘柄メニューの[Chart]をクリックすると、
大きくて便利なチャートを見ることができます。
[Event]では、Dividned(分配金)
[Compare to Simbol]では、ティッカーを入力すると他の銘柄と比較することができます。
銘柄メニューの[Fee & Expence]のタブをクリックすると、
ベンチマークが記載されています。
ベンチマークが短縮されて記載されているので、正確に知りたい場合は、英文ですが目論見書を確認します。
ベンチマークが同じであれば、経費率が低い銘柄の方がもちろん有利です。
銘柄メニューの[Ratings & Risk]のタブをクリックすると、
この銘柄のレーティング・リスク情報が表示されます
Standard Deviation(標準偏差)、
Sharpe Ratio(シャープレシオ)、
もここで調べることができます。
銘柄メニューの[Portforio]のタブクリックすると、
地域割合や規模割合などの情報を見ることができます。
銘柄メニューの[Filings]のタブクリックすると、
目論見書や年次報告書など運用会社の書類を読むことができます。
初めての方は面倒くさいかもしれませんが、慣れると簡単に銘柄調査ができます。
マイクロソフト・エクセルを使って、調査した銘柄をリストにして整理すると比較が容易で、選定しやすくなります。また選定理由も明確になります。
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