銀行において未成年でも口座を開設できることはよく知られています。未成年の子供名義の口座を開設している人は多いです。
未成年の子供名義の銀行口座というと、親が子供のために預金をして成人になって渡すとか、子供の教育費を積み立てるなどの使い方が一般的だと思います。
資産運用の観点からすると、子供の資産についても家計と同じお金ですから、万が一の国債暴落やインフレによる価値の減少などの影響は考慮しておいてもおかしくありません。
銀行口座と同じように証券会社でも未成年口座を開設することができます。
目 次 1.証券会社の未成年口座開設 2.銀行の未成年口座開設 3.子供のお金の資産運用には積立投資がおススメ 4.相続には注意が必要 |
未成年口座を開設すると、未成年の子供でも資産運用を行うことができます。子供が幼く自身で取引できなくとも、親権者である親が資産運用を行うことができます。
これは親権者が法定代理人として子の財産を管理する権利・義務をもつためです。詳しくは証券会社のサイトに記載しています。
子供でも、お年玉やお祝い、お小遣いでもらうお金があります。それらを何年も預金していくと、まとまとまった金額になってきます。
子供は、親よりも寿命がはるかに長いので、親よりも資産運用できる期間が多くあります。投資には時間がもっとも大切であるので、子供の資金を運用することは、子供の資産形成を考えると大変有効な手段でもあります。
証券会社の未成年口座開設
マネックス証券、SBI証券、楽天証券のいずれの証券会社においても、未成年口座を開設できます。
未成年口座は、満20歳未満の未婚者を対象とした証券総合口座です。
いずれの証券会社の場合も、親権者が証券口座を開設していることが口座開設の条件になります。口座開設は無料です。
未成年口座のおもな開設基準をまとめると、
1.満20歳未満であること
2.未婚であること
3.親権者のいずれか証券口座を開設していること
親権者が同証券会社の口座開設をしていることが条件になりますので、もし親が口座開設していない場合は同時に口座開設が必要になります。
ただし親権者が投資経験がない場合は、まずその経験を積んでから子供の口座を開設すべきでしょう。
口座開設の手続きは、成人と大きく変わりませんが、親子の関係を証明する資料が別途必要になります。詳しくは各証券会社のサイトにて確認下さい。
未成年の証券口座では、成人の証券口座と比べ、一部の取引が制限されます。長期投資に必要な株式や投資信託は取引可能なので運用に問題はありません。
銀行の未成年口座開設
銀行の未成年口座の開設については、特に記載の必要はないでしょう。
ほとんどの銀行で親権者が子供名義の口座を代理で開設できます。これはネット銀行においても同じです。
注目すべきは、どこの銀行を選ぶかです。
証券会社をまず先に決めて、その証券会社に適した銀行口座を選ぶのがよいでしょう。
子供の証券口座の運用資金は、少しずつの入金が選択されるケースが多いからです。
銀行口座から証券口座に資金移動する際の手数料は、0円(無料)にしておくのがベターです。
ネット証券と銀行口座の組合せ徹底比較、詳しくはコチラ ➡ 証券会社と銀行の組合せ
子供のお金の資産運用には積立投資がおススメ
子供は投資期間を長くとれます。一方、一括した資金があるケースは少なく、少しづつ貯めることが多いでしょう。
したがって投資信託の積立投資の選択が適しているといえるでしょう。
積立投資は、購入時期を分散させ長期に運用することで、短期的な価格下落リスクを低く抑えることができます。決まった手順を継続するフォーマル投資といえます。
自動積立を利用することで、毎月確実に積み立てていくことが可能になります。
子供の証券口座運用に適した自動積立について、コチラ ➡ 低コストのインデックス投資信託を使った自動積立投資の方法
自動積立を設定する前に、目標とするポートフォリオを設定する必要があります。この作業がもっとも重要といえるでしょう。
相続には注意が必要
親から子とはいえ、無償で相手に金銭をあげる場合は贈与税がかかります。
贈与税の基礎控除額は110万円で、その年に贈与により取得した財産の価値が110万円以下であれば贈与税は課税されません。その場合は申告書の提出も不要です。
就労前の子供は収入がありませんので、基本的にもらったお金を資産運用にまわしていることになります。
一般的な額の積立であれば問題ないと思われますが、不用意に多額のお金を親から子へ渡すと贈与とみなされます。相続の際に問題になるケースもあるので、事前に問題ないか調査をしておくとよいでしょう。
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