歴史は繰り返すといいますが、世界経済でバブルは何度も発生し、その都度崩壊してきました。
バブルの歴史は古く、17世紀のオランダでチューリップの球根の価格が高騰したチューリップバブルが世界初とされています。
それ以降も大なり小なり世界各国で経済活動によるバブルの発生と崩壊が繰り返されてきました。
投資をするならバブルとその崩壊について知っとこう!
目 次 1.世界のバブルの歴史 ・チューリップバブル ・日本のバブル景気 ・アメリカのIT(インターネット)バブル ・アメリカの不動産バブル ・今では中国経済のバブルが囁かれる 2.バブルの原因 3.バブルとどう付き合う? |
人間が行う経済活動で、バブルが繰り返し発生するのは、当事者が入れ替わっているからだとよく言われます。
市場参加者が、バブルとその後の大暴落を経験した人々から、未経験の人々に入れ替わると次のバブルが発生すると言われます。
投資活動を行うにあたって、大勢が熱狂して買っているという理由で高値をつかみ、バブルの崩壊に巻き込まれ資産が激減してしまうと、資産および時間の致命的な損失となってしまいます。
そうならないためにも、バブルは必ず発生すると理解して、冷静に投資活動に取り組むべきでしょう。過去のバブル発生とバブル崩壊の事例を知っておくと参考になります。
世界のバブルの歴史
チューリップバブル
17世紀(1600年代)のオランダでチューリップの球根が人気を集め、価格がどんどん釣り上がるとさらに人気に拍車をかけて高騰し、ピーク時には球根1個で馬車24台分の小麦が買えるほど価格が上昇したといいます。その後は球根の価格は暴落し、経済の混乱に陥りました。
その他にも、1700年代にイギリスで起こった南海泡沫事件(なんかいほうまつじけん)やフランスで起こったミシシッピ計画がこの頃のヨーロッパで起こった有名なバブルです。
日本のバブル景気
日本では1980年代後半~90年代前半のバブル経済が記憶に新しいところです。地価や株価が高騰し、その後崩壊し、失われた20年という不況に突入しました。
日経平均株価は、1989年12月に38,957円の最高値をつけました。図からわかるように1986年~1989年までは、上昇の傾きが変わり、3年で約3倍に膨れました。
バブル崩壊後は、地価および株価ともに下落し、株価はその後もバブル期の半値程度までしか上昇できていません。
アメリカのIT(インターネット)バブル
90年代~2000年台には、アメリカでIT株が急騰するITバブルが発生して崩壊しました。技術革新によりインターネット関連のハイテク株に注目が集まり、NASDAQ株を中心に株価の高騰が発生した。
米NASDAQ総合指数は、2年間の間に3倍以上に高騰し、その後急落しました。
アメリカの不動産バブル
2003年からアメリカの不動産価格が上昇した住宅・不動産バブルが発生しました。その後サブプライムローン問題が発生しバブルが崩壊しました。これがリーマンショックを引き起こし1927年の世界恐慌に続き100年に一度といわれる不況に陥りました。
不動産バブルの崩壊が証券の暴落を引き起こし、実経済にも大きな爪痕を残しました。
今では中国経済のバブルが囁かれる
有名なバブルを記載しましたが、これら以外にも大小含めると各地で頻繁に価格の急上昇と崩壊が繰り返し発生しています。
2015年に発生した中国上海株のバブル発生と崩壊も記憶に新しいところです。現在は中国の不動産価格高騰や理財商品増加で膨らんだバブル経済の崩壊が懸念されています。
バブルの原因
バブルはお金を借りたい人より貸したい人が多い金余り状態で発生するといわれています。
余ったお金の向かう資産がバブルの対象となり、価格が実体の水準をはるかに超えて高騰します。その後、適正な価格が知れ渡ると価格が急落してバブルが崩壊します。
経済は人の活動なので、繰り返し発生します。人が変わっても、国が変わっても発生します。
バブル経済とその崩壊を経験して痛い目に遭遇した人々が市場から退場し、新たな人が参入すると過去の経験はあまり役に立たずにまた発生してしまいます。人間が何度も争いを繰り返すのに似ていますね。
このようにみるとバブルの発生と崩壊は今後も繰り返し発生するといえます。
バブルとどう付き合う?
今後もバブルの発生と崩壊が繰り返し起こるという前提にたって資産運用を考えると、対策が見えてきそうです。
最近の急速な金融市場のIT化とグローバル化によって、ひとつの国で起こったバブル崩壊やそれにともなう危機でも、世界の株式市場は大きく動揺して下落します。
市場は反動で、価格が行き過ぎて下がる(オーバーシュート)傾向にあるので、バブルが崩壊の後には、資産を安く買い入れる絶好の機会が到来します。
価格が低い時に仕入れて、価格が上がると売っていくという本来の投資が出来るチャンスでもあります。
バブルというイベントが不定期に発生するという前提にたち、投資方針や投資ルールを設定して準備をしておきたいです。
準備については、関連記事を参考にして下さい。
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