金額の大きいマイホーム購入!持ち家派と賃貸派どちらがお得か比較する方法

    

住居費は、家計の中のコストとしても割合が大きく、マイホームを持つとなると大きな買い物になるため、老後の資金を考える上では特に重要な費目となります。

住宅購入と賃貸はどちらが得なんでしょうか?

目   次
1.マイホーム購入という投資活動
2.住宅購入と賃貸住宅のコスト比較
3.住宅購入の本当のリスク
4.賃貸のメリットは資金を運用できること
5.結局 住宅購入と賃貸はどちらが得なのか?
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マイホーム購入という投資活動

賃貸住宅は、大家さんが不動産投資を行い、その費用を借り手が支払います。

大家さんが銀行の借入金を使って不動産(住宅)を取得します。取得するためには、物件価格のほかに税金や取引の手数料なども支払います。不動産を維持するためには修繕費もかかります。これらの支払い分を、家賃として回収する投資活動です。

家賃には大家さんの利益も含まれていますが、相場にも影響されます。空室リスクや災害リスクもあり、利益が出せるか否かは大家さんの腕次第というところです。うまくいくと資産を増やすことができます。投資なので必ずリスクをともないます。

マイホームを購入することは、自分が大家さんになって不動産投資を行い、その費用を自分で支払うという投資活動です。

投資活動ですから、さまざまなリスクがともないます。空室リスク、物件リスク、災害リスクなど不動産投資と同じです。空室リスクは、転勤などで自分が住めなくなったり、収入が減って支払い能力がなくなったりすることが相当します。

マイホーム購入という不動産投資は、家賃支払いも自分であることから、一般的な不動産投資よりも効率が悪く、リスクが高い投資になるといえます。

住宅購入と賃貸住宅のコスト比較

住宅の購入と賃貸のコスト比較を行うことは意外と難しいです。

マンションで比較するのか、土地付きの戸建てで比較くるのかによっても異なってきます。これには劣化しない土地が大きく影響します。

条件を仮定して計算すると、例えば、同じ分譲マンションから賃貸に出された部屋と直接購入した部屋を比較してみます。

まず購入した場合を考えてみます。

物件価格、手数料および税金含め取得費が2,000万円の物件があるとします。頭金500万円で1,500万円を金利3%、期間30年でローンを組むと、返済額は年77万円となります。ローンの合計返済額は2,310万円となります。マンションには管理費がかかるので、管理費、固定資産税および修繕費として年24万円(月2万円)とします。

30年間の総支払額は、
頭金 500万円
ローン返済額 2,310万円
管理費 720万円
合計3,530万円 → これを月額に直すと9万8千円の支払いとなります。
そして30年後に、30年を経過した老朽化マンションが手に入ることになります。

まとめるとマンションを購入した場合は、30年で3,530万円(月額9万8千円の家賃相当分)の住宅費を負担し、30年後に築30年以上経過した不動産を手に入れることになります。

次に大家さんが貸し出すことを考えてみます。

賃貸にする場合は、大家さんが仮に5%程度の利益を乗せて貸出しているとすると、月額10万3千円を家賃(管理費含む)として設定することになります。この家賃で30年生活するとすると、30年で3,708万円の家賃を支払うことになります。

同じ物件で比較すると、こんなイメージになります。大家さんが投資としてリターンを得るために貸しに出すので、購入よりも賃貸の方が高くなっています。

実際はこう単純でもなく、地域の家賃相場や不動産の評価額によって、家賃価格は大家の思惑だけではきまりません。

ただ全体として大家さんが家賃収入でリターンを得ることができるということは、同じ物件の場合、賃貸より購入の方が費用が安いという結果になります。

では、賃貸よりも住宅購入の方が得なのでしょうか?

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住宅購入の本当のリスク

先に記載したように、マイホームの購入というのは投資活動です。投資活動であるのでリスクをともないます。

マイホームを買った場合のリスク

・収入に比べ高額な物件
・収入減少(失業、リストラ、病気など)
・移転(転勤、離婚など)
・家族と部屋のミスマッチ(子供の独立による減員など)
・災害(火災・地震・水害など)
・不良物件(構造不良、高い修繕費、近隣問題など)
・金利上昇 など

長い住宅ローンの期間中に、上記のようなリスクが生じなければ目論見通りの投資になりますが、リスクが発生した場合は多大な損失を被ります。

投資ですからさまざまなリスクに備える必要があります。バブルの前までの不動産価格がどんどん上昇するという成長期は既に昔の話です。

平均的な年収500万円の世帯が、3,000万円の持ち家を買った場合は、年収の6倍の投資物件を買ったことになります。3,000万円を金利3%、期間30年で借りると住宅ローンの総支払額は4,592万円(年収の9倍)にもなります。

住宅ローンを組んで物件を買った瞬間に、ローン残高は4,592万円、物件の価値は3,000万円以下(特に新築では買った瞬間に資産価値が大幅に下がる)という苦しい家計になってしまいます。

リスクが発生してしまった瞬間に、莫大な負債を背負い、再起不能なほどのタメージになるかもしれません。

住宅購入が不動産投資であることを理解して、慎重に計画をすることが求められます。

賃貸のメリットは資金を運用できること

もう一つ別の視点で違いがあります。頭金の取り扱いです。

上記の例で、賃貸のケースでは頭金の500万円が温存されます。

もし賃貸を選択して、頭金である500万円を証券投資で運用したケースを考えてみます。

500万円を年5%で運用出来たと仮定すると、500万円の資金は30年後にはなんと2,160万円になります。そうなると住宅購入よりも賃貸+証券運用の方がはるかにリターンが高くなります。

もちろん証券投資にもリスクはあります。リスクを分散させた海外分散投資などが候補になります。

結局 住宅購入と賃貸はどちらが得なのか?

ここまで引っぱってなんですが、どちらが得かというと、ケースバイケースで明確な結論が出ないことが分かります。

これまで説明したように、計画通りに事が進めば住宅購入の方が総支払額が少ないこともあります。

しかし、住宅購入は不動産投資であるので、リスクをともなうということです。収入に対して物件価格が高ければ高いほどそのリスクは大きくなります。

マイホーム購入を不動産投資と理解して、リスクをしっかり把握し、自分の許容範囲内の物件を購入し、過大なリスクは避ける必要があります。

許容範囲は収入や年齢、資産などによって異なりますが、ライフプランニングでシュミレーションしてみなければなりません。

賃貸は、その時の勤務地、収入、家族構成や生活スタイルなどによって住居を変えれるメリットがあり、多大なリスクを背負うこともありません。マイホーム購入に比べ、不動産に拘束されることもなくフリーです。

ただし賃貸の課題としては、老後の住宅費用を老後までに確保しておくことがあげられます。

先に十分な資産をつくり、リスク許容度を上げたうえでの住宅購入することもできます。

既婚者は、今後の住宅をどのように計画するかを夫婦で共有しなければなりません。夫は賃貸派、妻は持ち家派なんてことはよくあるでしょう。実はこれが冷静な判断を鈍らせる要因だったりもするかもしれません。

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